1987年に設立されたスウェーデンの革製品製造会社、CUERO(クエロ)。
得意の革を使い、かつて世界的に人気を集めたBKFチェアの再販売を手がけたことをきっかけに、そのブランド名が世界的に知られるところとなった。
ここでは、BKFチェアの魅力や特徴、CUERO(クエロ)の歴史などをひも解いてみよう。
アルゼンチン出身の3名のデザイナーにより、1938年に発表されたBKFチェア。
深めの座面にゆったりと腰を掛ける、その優雅な形状が特徴だ。
レザーの経年変化もBKFチェアの魅力である。
椅子の形状を見るだけでも、とても心地よい気分になりそうだ。
体全体を深く包んでくれる座面に身を預ければ、しばしウトウトしそうにもなる。
本を読むとき、自宅で映画鑑賞をするとき、宙を眺めながら思索にふけるとき。
様々な時間をともに過ごすことができる椅子は、ありそうでない。
座面や背もたれ部分に採用されている素材は、ベジタブルタンニンのレザーである。
その仕上げには、熟練職人による特殊技術が要求されるが、その水準の職人は限られる。
そのためCUERO(クエロ)は、イタリアにある複数の名門工房に依頼し、一枚一枚のレザーを納品してもらう形を採る。
CUERO(クエロ)らしい、品質への妥協なき姿勢である。
BKF BUTTERFLY CHAIR(ビーケーエフ バタフライチェア)は、1938年、3人のアルゼンチン人デザイナーによって作られた作品である。
それぞれのデザイナーの頭文字をとり、BKFと冠されている。
商業的なピークは1950~1960年代。計500万脚も製造されたと言われているが、高級家具としてこれほどまでに売れた商品は、他にほとんど類を見ない。
2008年、CUERO(クエロ)がBKF BUTTERFLY CHAIR(ビーケーエフ バタフライチェア)の再生産をスタート。
いったんは下火だった同作品のブームが、ここ数年、改めて再燃している。
もともとCUERO(クエロ)は、1987年にスウェーデンで設立された革製品の製造・販売ブランド。
1950年代に人気だったBKFチェアの再製造・再販売を通じ、高級家具ブランドとしてもその名を馳せるようになった。
CUERO(クエロ)は、1987年に北欧スウェーデンで設立された高級家具・革製品などの販売メーカー。
そのブランド名を一躍有名にしたきっかけが、当ページで紹介しているBKFチェアの再生産である。
話は前後するが、CUERO(クエロ)が設立されるだいぶ前から(実に1938年から)、BKFチェアは家具市場で流通していた。
3人のアルゼンチン人デザイナーの協働から生まれたチェアで、デザイナーそれぞれの名前の頭文字をとり、BKFチェアと名づけられた。
イギリスのエンジニア、ヨゼフ・フェンビィが1855年にデザインしたチェアにインスピレーションを得て生まれた作品だったという。
1950~1960年にかけ、BKFチェアは若者たちからの絶大な支持を獲得。アメリカのknoll(ノル)社など家具販売のビッグブランドなどもその流通に関わり、500万脚ほどが製造されたとされている。
その後、しばらくは下火となっていたBKFチェアの人気だったが、2005年、スウェーデンにある革の衣料メーカー、CUERO(クエロ)が再生産をスタート。
自社が得意とする高品質のレザーを使ったBKFチェアが大ヒットしたことで、CUERO(クエロ)という名とBKFチェアという名がセットで有名になった。
高級家具として、また商業椅子として、歴史的な成功をおさめたBKF BUTTERFLY CHAIR(ビーケーエフ バタフライチェア)。
1脚15万円少々(税込)という比較的手ごろな価格も手伝って、近年、日本でも広く人気の椅子である。
このBKF BUTTERFLY CHAIR(ビーケーエフ バタフライチェア)のような名作椅子が、世界には多数存在する。
以下のページをご覧いただき、世界中の多くの名作椅子を比較していただきたい。
椅子というアイテムの魅力を、より深く感じることができるようになるだろう。