昭和36年に大阪で誕生した相合家具。デザイン性と品質にこだわる高級家具メーカーとして、国内外で高い評価を獲得している工房である。ここでは、相合家具が発表している多くの作品の中から、グッドデザイン賞を受賞した名作椅子、ヴィスト BAJをご紹介したい。
身体を支える「骨盤」をモチーフに、デザイン性と座り心地を極限まで追求したヴィスト BAJ。相合家具と京都工芸繊維大学との3年間のコラボから生まれた、奇跡の一作品である。
背もたれから座面へとつながる美しい曲線が、他に類を見ない優れたデザイン性を持っている、この曲線は、デザインだけのために生まれたものではない。椅子本来の役割である「座り心地を良くするため」に、必然的に生まれた曲線である。その包み込むような座り心地を、機会があれば一度体感していただきたい。
様々なシーンで実用できるよう、アジャスタータイプの脚とキャスタータイプの脚の2種類のタイプを用意している。また、座面や脚部のカラーにおける8通りの組み合わせを用意するなど、ユーザーの幅広い趣向に合わせた広いバリエーションを展開している。
2019年5月に日本で発表された名作椅子ヴィスト BAJ。相合家具と京都工芸繊維大学製品デザイン計画研究室とによる、3年間にわたる協業の結晶である。
開発テーマの一つは、「薄さを追求した上部のモールドウレタン、細さを追求した脚部のアルミレッグ」。日本のコントラクト家具市場において、コスト面・頑丈さ・デザイン性・座り心地の全てを同時に実現した希少な作品と言って良い。
2019年にグッドデザイン賞(日本)、2021年にiF DESIGN AWARD(ドイツ)を受賞。
昭和36年に大阪で誕生した相合家具。業務用コントラクト家具の企画・製造・販売を主要業務とする会社で、国内外の市場に向け、自社開発のオリジナル家具を数々発表している。「洗練されたデザイン性と優れた品質」を基本理念に掲げる。
創業が昭和36年、設立が昭和41年の株式会社相合家具。大阪府大阪市に本社を置き、東京や名古屋、三重などにも拠点を展開する日本発信の家具ブランドだ。
創業当初は主にパイプ製品、木製椅子、木製テーブルなどの製造・卸販売を行っていたが、その品質の高さが広くユーザーの目に留まり、着実に事業を拡大。業務用の家具の製造をメインに手掛けながらも、業務用とは思えないその洗練されたデザイン性が、国内外から注目されている。
平成27年、三重県伊賀市にDesign Laboを設立。オフィス棟と研究棟を備え、相合家具が目指す「美しく丈夫なコントラクト家具」を生み出す拠点として動いている。なお、Design Laboの設計は、隈研吾建築都市設計事務所で東京大学教授の隈研吾が手掛けた。
デザインと品質にこだわる相合家具の作品群の中から、ここでは、2019年にグッドデザイン賞を受賞した相合家具のヴィスト BAJをご紹介した。実に、産学連携から生まれた奇跡の結晶と言って良い名作である。
なお、ここでご紹介したヴィスト BAJと同様に、世の中には名作と名高い椅子がいくつか存在する。以下のページでは、国内外で名作椅子として認められた作品を一覧でまとめているので、興味のある方は、ぜひご覧いただきたい。