数多くの名作家具を残しているHerman Miller(ハーマンミラー)の作品群の中から、ここでは、Eames DCM(イームズプライウッドダイニングチェア)を取り上げたい。
その特徴や歴史、及びHerman Miller(ハーマンミラー)というブランドの魅力や歴史をご紹介したいと思う。
画像引用元:http://hld-os.com/shopdetail/000000000080/
こちらでご紹介している椅子は、著名デザイナーとして知られたチャールズ&レイ・イームズとのコラボ作品、Eames DCM(イームズプライウッドダイニングチェア)。
無駄を極限まで省いたスマートなチェアとして世界中で人気を博す。
シンプルで飽きの来ないデザインを特徴とする椅子は、世の中にたくさんある。
しかし、果たしてここまで無駄を省いたシンプル性を実現した椅子は、他に存在するのだろうか。
シンプルであるにも関わらず、作家本人以外には生むことのできないその美しいフォルム。
識者からの評価の中には、「20世紀最大のデザイナーズチェア」という声もある。
そのデザイン性や機能性で高い評価を集めているEames DCM(イームズプライウッドダイニングチェア)だが、その価格は1脚10万円強と、意外にもお手頃である。
ダイニング用としてはもちろんだが、レストランの開業やリニューアルに合わせ、数十脚をまとめて購入しても良い価格ではなかろうか。
Eames DCM(イームズプライウッドダイニングチェア)は、1946年、Charles & Ray Eames(チャールズ&レイ・イームズ)によってデザインされた椅子である。
発表と同年にMoMAで開催された個展で絶賛を浴び、またたく間に世界的に知られるところとなった傑作だ。
商業的にも大成功をおさめたことで知られ、1951年の販売以来、月平均で実に2,000脚以上が製造されているという。
2022年現在まで製造中止になったことのない異例のロングセラーである。
Herman Miller(ハーマンミラー)は、1905年にアメリカで創業した家具ブランドだ。
著名デザイナーとのコラボ作品などを通じ、そのブランド名をご存じの方も多いことだろう。
芸術性の高い複数の名作家具を手がける一方で、オフィスや家庭などで使う実用的な一般家具の製作にも熱心なブランドである。
1905年、アメリカ・ミシガン州で誕生したHerman Miller(ハーマンミラー)。
もともとはベッドルーム家具の製造メーカー「スター・ファニチャー・カンパニー」としてスタートしたブランドだ。
順風にも見えたその滑り出しだったが、1929年に発生した世界恐慌により経営が暗転。
一時は倒産の危機に瀕したものの、ニューヨークの家具デザイナー、ギルバート・ローディとの出逢いをきっかけに、ブランドは維持された。
恐慌の影響を脱したHerman Miller(ハーマンミラー)は、のちシカゴ万国博覧会やニューヨーク近代美術館などで積極的に作品を発表。
精力的なアピール活動が功を奏し、そのブランド名は世界に知られるところとなった。
すでに世界的に知られている著名デザイナーとのコラボ作品でも知られるブランドで、これまで、チャールズ&レイ・イームズやジョージ・ネルソン、イサム・ノグチらとのコラボが実現している。
ダイニング、リビング、オフィス、カフェ、レストランなど、あらゆるシーンに自然になじむEames DCM(イームズプライウッドダイニングチェア)。
シンプルなデザイン性ゆえの汎用性の高さである。
ところで、世界中にある家具を見渡してみると、Eames DCM(イームズプライウッドダイニングチェア)と同じように高い注目を集めている名作椅子は、他にもいくつか存在する。
以下のページでは、世界的な名作とされている椅子を一覧でご紹介しているので、興味のある方にはぜひご覧いただきたい。