Bibendum(ビベンダム)

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アイルランド出身で、かのル・コルビジェとも深い親交のあったアイリーン・グレイによって1929年に誕生したBibendum(ビベンダム)について、その魅力や特徴などをご紹介したい。

Bibendum(ビベンダム)

スチールパイプと円形ガラスで仕上げたE1027サイドテーブルと並び、アイリーン・グレイの代表作とされるのがこのBibendum(ビベンダム)。1929年の時点で、2020年代の今なお斬新と感じられる造詣を造り上げていたのは、まさに感嘆である。

Bibendum(ビベンダム)の特徴

外観はもちろん、内部構造も革新的

見る者がBibendum(ビベンダム) にまず注目するポイントは外観形状であることは間違いないだろう。3段に重ねのレザーを半円形に配置し、座る者の身体を包み込む造形となっているのが大きな特長だ。その上で、3段重ねのレザー部分は、下から上に向かって、外側に広がっていく幾何学的なアクセントも加えられているのが、心憎い演出と言える。

そうした外見デザインの個性、斬新さはもちろんだが、それ以上に驚くべきはその内部構造。当時、急速な発展の兆しを見せていた近代建築において斬新な建築資材と注目されていたスチールパイプを、家具の骨格として使用。いわゆるカンチレバーのスタイルの構造に造り上げ、その上で3段重ねの半円形レザーを纏わせたというのが、Bibendum(ビベンダム)ならではの特色であり、独自の個性となっている。

なお、Bibendum(ビベンダム)の名称は、3段重ねのレザーが現代でも馴染みの、ミシュランタイヤのキャラクター「ビバンダム」に似ていることにちなんで名付けられたとのこと。

Bibendum(ビベンダム)の歴史

上記の通り、Bibendum(ビベンダム)が登場したのは1929年。ロンドンやパリの芸術学校で学び、また日本の漆工芸の技術も習得していたアイリーン・グレイは1922年に彼女自身のインテリアデザインオフィスを設立。アール・デコ風で漆塗りの技法も取り入れたデザインは評判を呼んだとのこと。

そうしたなか、アイリーン・グレイは建築家としての道も志すようになり、フランスのロクブリュンに彼女自身の別荘となるE1027 を設計。モダンスタイルをふんだんに取り入れたこの近代建築にマッチする家具として制作されたのが、何を隠そうBibendum(ビベンダム)であり、彼女のもうひとつの代表作であるE1027サイドテーブルなのである。

建築家としては、かのル・コルビジェの思想に大きな影響を受けており、E1027もその考えに基づき造り上げられたとのこと。その出来栄えにはコルビジェ自身が嫉妬した程で、幾度となくE1027へ足を運んだというエピソードが語られている。

ClassiCon(クラシコン)について

1990年、東西統一を果たした直後のドイツにて設立。歴史的、芸術的価値のある家具を扱うブランドとしては“若手”であるものの、歴史的名作家具のライセンスを取得出来るということは、それだけの技術力を持っているものと見受けられる。アイリーン・グレイの他にも、エッカートムテージウスやオットー・ブリュメルの作品の正規ライセンスも取得している。

ClassiCon(クラシコン)のブランドストーリー

1990年に設立された新興ブランドであるものの、20世紀前半に活躍した名だたるデザイナーの正規ライセンスを取得して、積極的に販売したことで一躍注目を高めることとなった。一方で、セバスティアン・ヘルクナー、ネリ&フー、シャデル・アルメイダ、コンスタンチン・グルチッチといった現代を代表するデザイナーとのコラボレーション作品を続々と打ち出していることも、人気を大きく後押ししている。

他の“名作椅子”も見るなら…

ClassiCon(クラシコン)があつかうBibendum(ビベンダム)は、1929年のデザインながら、今なお現代的な輝きを放ちつづけているまさに歴史的な名作と呼ぶにふさわしい存在と言ってよいだろう。

さて、世界の高級家具に目を向けてみると、Bibendum(ビベンダム)と同様に、名作家具として広く評価を集めている椅子は、他にもまだ存在する。以下のページにて、それら名作椅子を一覧でご紹介しているので、関心のある方は引き続きお読みいただきたい。