こちらのページでは、イタリアデザイン界の巨匠によりデザインされた椅子「Boomerang(ブーメラン)」をご紹介する。どのようなチェアなのか、またブランドの歴史などを紹介しているので、名作チェアについて知りたいと考えている方はぜひチェックしてほしい。
その形が印象的なBoomerang(ブーメラン)は、イタリアの家具メーカーであるB-LINEが手がけるチェア。座面と背もたれが一体となった中には発泡ウレタンが入っており、伸縮性を持つ張地で全体を包み込んでいる。
一見、非常にシンプルなデザインだが、こちらの作品はMoMA(ニューヨーク近代美術館)のパーマネントコレクションに選定されていることでも知られているチェアとなっている。
左右にある、まるでブーメランを思わせる形の留め具が、全体的に丸みを帯びているデザインを引き締めるとともに、仕上げの簡素化にも一役買っている。この金具の形状から「Boomerang(ブーメラン)」という名前が付いたと考えられている。
Boomerangは、背面にフラットポケットを備えているが、この部分はマガジンポケットとしても活用できる。ゆったりと雑誌を読みながらくつろぐこともできる。さらに、このBoomerangを横にいくつか並べることによってソファとしての利用も可能だ。
Boomerangは1968年にデザインされたチェア。イタリアを代表するデザイン界の巨匠であるロドルフォ・ボネットによりデザインされている。
ロドルフォ・ボネットは、かつてジャズドラマーとして活躍していたものの、デザイナーとして専念するためにドラマーのキャリアを断念。インダストリアルデザイナーとして成功を納めたのち、ローマのISIAでも教鞭をとり、イタリアのデザインに対して大きく貢献した人物でもある。
ブーメランは1968年に発表が行われた後、2005年にB-LINEが復刻権を獲得。現在は同社から復刻されている。
Boomerangを提供しているのは、ジョエ・コロンボの名作として広く知られている「ボビーワゴン」を製造していたビエッフェ社から、ボビーワゴンの製造・販売権を引き継ぎ設立されたブランドだ。
B-LINEでは、ジョエ・コロンボの作品やルドルフォ・ボネットの作品など1960〜70年代に制作された名作家具を復刻してきたことで世界中から注目されるブランドである。
近年では、現代デザイナーが手がけた作品も多く発表している。同ブランドが手がける製品は、高い機能性とポップなデザインを兼ね備えているものが多く見られる。
B-LINEが創立されたのは1999年。1999年にボビーワゴンの製造・販売権を引き継いだのち、2004年にはマルチチェアとスーパーレッジェーラの製造権を承認されたことから再生産に取り組んでいる。さらに2005年にはBoomerangをはじめとするロドルフォ・ボネットの4作品を発表している。
このように、B-LINEはジョエ・コロンボやルドルフォ・ボネットの作品を相次いで復刻したことで多くの人に知られるようになったブランドである。
こちらのページでは、イタリアデザイン界の巨匠であるロドルフォ・ボネットによりデザインされた「Boomerang(ブーメラン)」を紹介してきた。シンプルでありながらもその高いデザイン性が評価されているチェアとなっている。
さて、世界にはBoomerangの他にもさまざまな名作家具がある。下記のページでは、「名作」と呼ばれる数々のスツールをご紹介している。他にも名作椅子を見てみたい、と考えている方はぜひチェックしてほしい。