Celle Chair（セラチェア）

Celle Chairは、「究極の座り心地」を持つオフィスチェア。このチェアの大きな特徴は、人が座っている間の動きの合わせて変化する構造であり、それを実現しているのが背もたれと座面に使用されている「セルラーサスペンション」だ。セルラーサスペンションとは、「セル」と呼ばれる小さな丸型パッドとスプリング状の「ループ」と組み合わせることによって優れたフィット感を生み出すという独創的なアイディアであり、特許を取得している。
この仕組みにより、人のあらゆる姿勢に対応する柔軟な座面と背もたれを提供し、長時間座り続けても疲れにくい快適な座り心地を実現している。

上記でご紹介したセルラーサスペンションと共に、Celle ChairにはHerman Millerが特許を取得している「ハーモニーチルト機構」が用いられている。これは、28度のリクライニング範囲内で常に安定したバランスを保つもの。このようにさまざまな技術により、Celle Chairに座っているとしっかりと体をサポートしてくれていると感じられるはずだ。
また、Celle Chairを手がけているHerman Millerは、座る人のことに加えて環境にも配慮した製品づくりを行っている点も特徴となっているため、Celle Chairはパーツの99％がリサイクル可能だ。さらに、リサイクルを行うために分解をする際にも、所要時間は5分以内となっている。

Celle Chairは、2005年にHerman Millerから発表された椅子であり、デザインを担当したのは工業デザイナーのジェローム・カローソだ。ジェローム・カローソが持つ工業技術を駆使することによって、Celle Chairは高い快適性を実現している。

Herman Millerはアメリカンモダンデザインを代表する家具メーカーとして長い歴史を持つ会社だ。代表的な製品である「アーロンチェア」は世界中で愛用されており、高い品質の家具を提供する会社として高く評価されている。
例えば人間工学に基づいて設計された高性能ワークチェアの「アーロンチェア」や、チャールズ＆レイ・イームズ夫妻が手がけた「プライウッドチェア」、25年以上同社のデザインディレクターを務めたジョージ・ネルソンがデザインしたランプ「バブルランプ」など、同社の製品には名作といわれ愛され続けている製品が数多くある。このように、個人向けの家具はもちろんオフィス家具に至るまで、時代に合った製品を長年生み出しているブランドといえるだろう。

Herman Millerは1923年に創業された会社であるが、同社の前身となったのは高品質なベッドルーム家具を製造していたスター・ファニチャー・カンパニーだ。スター・ファニチャー・カンパニーは1905年創業の会社であり、1923年に社名をHerman Millerとしている。
Herman Millerはもともと伝統的な家具を作っていたものの、1930年にニューヨークの家具デザイナーであるギルバート・ローディと出会ったことにより、現代的なアメリカ人のライフスタイルに合わせた家具づくりへと転換。1945年にはジョージ・ネルソンをディレクターとして迎え入れ、チャールズ＆レイ・イームズやイサム・ノグチなど数多くのデザイナーとコラボレーションして名作を生み出してきた。
さらに近年ではさまざまな若手デザイナーとのコラボを行い、素晴らしい作品を世の中に送り出し続けている。

こちらの記事では、Herman Millerが提供するCelle Chairについて紹介してきた。快適な座り心地を提供するオフィスチェアとして、数多くの人に選ばれている名作椅子だ。
世界には、このCelle Chairのほかにも数多くの名作といわれる家具がある。本サイトでは、さまざまな名作椅子を紹介しているので、興味のある方はぜひチェックしてみてほしい。