Bubble Chair(バブルチェア)

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フィンランド出身のデザイナーであり、名作Ball Chair(ボールチェア)を手掛けたエーロ・アールニオが、自身のBall Chairの発展形として創り上げたのがBubble Chair(バブルチェア)。その魅力や特徴などをご紹介しよう。

Bubble Chair(バブルチェア)

アクリル製の透明な球体を半分にカットし、シルバーの座面・背面クッションを設置。その上で2メートルの金属製チェーンを用いて天井から吊るして使用するという方式。その名称の通り、空中に浮かんでいるシャボン玉に包み込まれるような感覚を楽しめる。

Bubble Chair(バブルチェア)の特徴

透明の半球体の椅子、という独自性

このBubble Chair(バブルチェア)の特徴は何と言っても、その独自性と近未来感のある存在感にあると言ってよいだろう。アクリル素材を用いて透明のボウルのような、半球形の型枠を成型し、座るためのクッションを臀部用と背中用にそれぞれ設置。その上で、最長2mの鎖を用いて、部屋の天井や梁などから吊り下げて設置。公園などに設置されているブランコのような要領で腰掛ける仕組みとなっている。

もちろん決して万人向けとは言えず、設置できる場所にも一定の条件が課せられることになるが、それらのマイナス点すら、このBubble Chair(バブルチェア)でしか味わえない感覚を楽しむための舞台設定、あるいは演出として、敢えてそのようにしたのではないかとさえ思えてくる。

とりわけ外枠が透明の球形であるがゆえに、この椅子に腰を下ろした者は、あたかもシャボン玉に包まれ、空中を浮遊しているかのような感覚を満喫できる。Bubble Chair(バブルチェア)の名称はまさに「名は体を表す」の諺の通りであり、比類のない独自性に満ちている。

Bubble Chair(バブルチェア)の歴史

先にも触れた通り、Bubble Chair(バブルチェア)はデザイナーであるエーロ・アールニオが1963年に生み出していた名作Ball Chair(ボールチェア)をベースに、リデザインを施して完成させたというエピソードが伝えられている。

ある日、自らBall Chair(ボールチェア)に腰かけていたところ、「この内側に、明かりを取り入れたい」という発想が浮かんだとのこと。つまりBubble Chair(バブルチェア)は透明の筐体を用いることありきではなく、光を採り入れるための手段だったということ。なかなかに興味深いエピソードではないだろうか。

そこから試行錯誤を重ね、Ball Chair(ボールチェア)の球体部分を透明化し、金属製の鎖で吊るすというアイデアも加味。そうして1968年に完成したのがBubble Chair(バブルチェア)。インパクトに満ちたそのスタイルは、映画やコマーシャルフィルムなどにも幾度となく用いられた。

ADELTA(アデルタ)について

エーロ・アールニオが手掛けたBubble Chair(バブルチェア)、その原型となったBall Chair(ボールチェア)の復刻生産を手掛けているのがデンマークのADELTA(アデルタ)。そんな同ブランドの歴史や特色について見ていこう。

ADELTA(アデルタ)のブランドストーリー

ADELTA(アデルタ)は1989年に設立。当初はフィンランド出身でアメリカでも活躍したエリエル・サーリネンの作品を復刻することを目的としてきたとのこと。

「偉大な芸術・偉大なアイデアは生き残る」というモットーを掲げており、複雑で手作業でなければ復刻できないような製品を、熟練職人が忠実に再現していることが高く評価されている。現在ではエリエル・サーリネン、エーロ・アールニオ他、5名の作品を専門的に手掛けている。

他の“名作椅子”も見るなら…

ADELTA(アデルタ)があつかうBubble Chair(バブルチェア)は、1968年の登場から既に半世紀以上の刻を経ているにも関わらず、まったく古さを感じさせず、近未来的な斬新さに満ちている。生みの親であるエーロ・アールニオの先見性には、ただただ脱帽するしかない。

さて、世界の高級家具に目を向けてみると、Bubble Chair(バブルチェア)と同様に、名作家具として広く評価を集めている椅子は、他にもまだ存在する。以下のページにて、それら名作椅子を一覧でご紹介しているので、関心のある方は引き続きお読みいただきたい。